IFRSの概念フレームワークとは

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フレームワークとは

Conceptual Framework for Financial Statements です。ん?
日本語では概念フレームワークと呼ばれたりしています。ん?
IFRSの根底にある基本的な考え方のことです。

IFRSにおけるフレームワークの位置づけ

原則主義によっているIFRSでは、会計基準の制定、会計方針の策定、会計基準の理解といった各フェーズにおいて首尾一貫性を確保するために重要な役割を果たすことが期待されています。つまり、基本となる大原則を示すことで、IFRSの利用者(制定者を含む)の理解の統一を目指しているのです。

改定プロジェクト

フレームワークは一見すると抽象的な内容ですが、原則主義のIFRSのもとではその位置づけは重要であるため、慎重に改訂作業が進められています。
2004年から国際会計基準審議会(IASB)は、米国の財務会計基準審議会(FASB)と共同で改訂プロジェクトを遂行し、2010年に改定版(以下2010年のフレームワークとします。)を公表しているが、2012年からIASBは単独プロジェクトとして改訂をすすめており、2015年に公開草案を出したのち、2017年に最終版を公開する予定となっています。
IFRSにおけるフレームワークの重要性はさることながら、内容は概念的・理論的であり、あまり面白くないですね。
2015年5月の公開草案が出ていますので、概要をちょっとだけ。

  • 概念フレームワークは会計基準ではなく、特定の会計基準に優先するものではないとしています。あくまで考え方だと。混乱しますね。
  • 財務諸表の目的を、「現在及び潜在的な投資家、貸付者その他の債権者が企業に資源を提供する際の意思決定に有用な財務情報を提供すること」としている。公開草案では、これに経営者の受託責任(Stewardship)を評価するために必要とされる情報の提供を加えることが提案されている。ふむ。
  • 有用な財務情報の質的特性として、2010年のフレームワークでは、基本的特性と補強的特性を挙げています。基本的特性として、目的適合性と表現の忠実性を、補強的特性として比較可能性、検証可能性、適時性、理解可能性を挙げています。公開草案での変更はあまりありません。
  • 財務諸表の構成要素として資産・負債・資本・収益・費用を定義している。資産とは、企業が過去の事象の結果として支配している現在の経済的資源であり、負債とは、企業が禍根お事象の結果として経済的資源を移転する現在の義務である。そして、資本とは、企業のすべての負債を控除したあとの資産に対する残余部分である。また、収益とは、資本の増加を生じる資産の増加または負債の減少であり、費用は、資本の減少を生じる資産の減少または負債の増加である。B/S重視の考え方が相当色濃く出ていますね。
  • 測定の項目では、測定を「貸借対照表および損益計算書で認識され計上されるべき財務諸表の構成要素の金額を決定するプロセス」と定義し、測定基礎として、所得原価・現在原価・実現可能価額・現在価値の4つが示されている。
  • このような調子で、認識及び認識の中止や表示及び開示についても記載されています。

IFRSのサイトではこんな感じ。IFRSサイトの概念フレームワーク

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